艶麗な夜華
10分もしないうちにタクシーが止まり、


運転手さんがメーターを止める。



「はい」



此処って……



辺りを見渡すとそこは、


1ヶ月前に来た場所。


あの日あたしは愛華のお店を飛び出し、


たしかこの辺りで泣いていた。


お金を払いタクシーを降りると、


この前は電信柱の陰になって気がつかなかったけど、


"メフィストフェレス"と書かれた小さな看板がある。





恐る恐るドアを開けると、


お店の中は静かで誰の姿も見当たらない。




「こんばんは……」



すると、奥の方から男の人の声が聞こえてきた。


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