艶麗な夜華
翔の胸ぐらを掴み、


こんな荒い言葉を使ったのは生まれて初めて。



「さ、さ、沙希ちゃん?


ちょ、ちょ、ちょっと怖過ぎるよ?」



「はぁ…」



ため息を吐き、


翔から手を離すとその場にしゃがみ込んだ。



「大丈夫沙希?」



「大丈夫じゃないよ……


今日、お客さん何人来たの?」



「さっきの人で3人目かな?


あっ!沙希も入れて4人か!ハハハッ」



こんな状況でも能天気に笑えたりする翔。



「ふざけんなバカ!」



「ごめんなさい!」



「それで、売り上げは?」



「1万2千円だったかな?」



「もうやめちまえ!」



呆れすぎておさまった怒りがまた込み上げ、


その場に立ち上がると思いきり翔をにらんだ。



「や、やめるのは……


沙希にお金返さなきゃいけないし……」



「こんな店続けて、どうやって返すのよ!!


来月60万の賃料払えるの?


無理だよね!!


絶対に無理だよね!!」



「そ、それは来月になってみないとわ…」



「わかるだろ!!来月、いきなり売り上げが上がる訳ないんだから!!」
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