センチメンタル・スウィングス
「その様子じゃー、零士はダメらしいな」
「よりによっていまオーストラリアにいるなんて」と言った私の声は、完全に一本調子だった。

「仕事か」
「・・・海外挙式の式場の下見だそうです」
「あ、そー。じゃーどーする?ホテル行く?」
「そんな贅沢できませんよ!それに、明日だって仕事だし。何泊すればいいのかも分からないんだし・・・やっぱり帰る」
「ダーメ。今日は俺んちに来なさい」
「でも!そうすると、和泉さんちがバレるかもしれないでしょ」
「俺はいーの。それにな、おまえが俺んちに泊まるのを見届ければ、沢村さんは俺たちがホントにつき合ってるんだと納得して、潔く引くはずだ」
「・・・ホントですか」
「ホントにマジで。経験者が語ってんだから間違いない」
「う・・・」

それ出されると、説得力あるから・・・。

「でも・・・着替え、ないです」
「通りがかりにコンビニあるから、そこで調達すりゃいい。ってことではい、車乗ってー」
「・・・はぃ」

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