喫茶の謎解き意地悪紳士2


愛月が携帯電話を葵に渡した。

「……誰よ、こんなことしたの!!」

集まった生徒たちは、ざわざわと騒ぎ始める。

苛立ちを隠せない葵。

「白状しなさいよ!!」

「それ、広めたの瀬織詩音だよ」

人混みの中から、ひとつの声がとんでくる。

群衆の視線が葵から詩音にうつる。

「ほんとなの?詩音」

「ち、違う!私じゃないって……」

「あんた、そんな顔して平気でこんなことするの?私に裏切られたから?最低なのは、どっちよ」

葵はホワイトボードの文を消してから、部室を大股で出ていく。

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