喫茶の謎解き意地悪紳士2


案の定……。

舞の家の周りにはパトカーが停まっており、警察がたくさんいた。

黄色いテープが張り巡らされ、その周りに近所の野次馬たちが集まっている。

「ちょっ、すみません!!」

詩音は野次馬の間をかき分けて、黄色いテープの前まで来た。

制服警官が詩音をにらむような目付きでみている。

でも、そんなこと気にしていられない。

被害者は自分の友達だ。

それにもしかすると加害者も……。

黄色いテープの向こうに、警察に事情を聞かれている葵の姿がみえた。

「葵!!」

詩音が一瞬の隙をみて、テープをくぐって中に入る。

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