【短編】甘い嘘
・・・それから2時間経ってやっと、別れたんだ、って理解した。
誰もいなくなった部屋でぽつんと一人、机の上に置かれた鍵を見つめて。
ねぇ、私はまだ何も返事をしていないよね。
修也の手を握って引き止めることも・・・追いかけることすらしてないよ。
まだ時間は経ってない。
・・・私達の関係はまだ元に戻る可能性、あるよね・・・?
そんなことを考えているうちに、私の身体は勝手に玄関へと向かっていた。
靴を履く時間さえもったいないような感じがする。
早く行かなきゃ。
修也の所へ、行かなきゃ。
―バンッ!!!
私は思いっきり玄関の扉を開けて部屋を飛び出した。
「遅いよ、佳苗。」
誰もいなくなった部屋でぽつんと一人、机の上に置かれた鍵を見つめて。
ねぇ、私はまだ何も返事をしていないよね。
修也の手を握って引き止めることも・・・追いかけることすらしてないよ。
まだ時間は経ってない。
・・・私達の関係はまだ元に戻る可能性、あるよね・・・?
そんなことを考えているうちに、私の身体は勝手に玄関へと向かっていた。
靴を履く時間さえもったいないような感じがする。
早く行かなきゃ。
修也の所へ、行かなきゃ。
―バンッ!!!
私は思いっきり玄関の扉を開けて部屋を飛び出した。
「遅いよ、佳苗。」