らぶ・すいっち





「松風さん情報です。なんでも京ちゃんの後輩という女性に聞いたとか」
「やっぱりあの子か!!! あのとき、私にあんな失礼なことも言ったし」


 ブツブツと怒っている京に、意識を私に向かせるため、そのまま強引にキスをした。

 時折京の口から漏れる色っぽい吐息に、理性もすり切れてしまいそうだ。
 このまま京を食べ尽くしてしまいたい。だけど、その前にやっぱり気になることは聞いておきたい。
 他の男を想っている京を、抱くなんてことできない。
 もし他の男を想っていたとしても、そんなこと私が許さない。
 私に意識が向くように努力するのみだ。

 深く、京の何もかもを食らいつくような勢いのキスに、彼女はいつしか酔ったようにダランと全身の力が抜けていた。

 唇を離すと、京は真っ赤な顔をして私の顔を熱っぽい視線で見つめていた。
 その艶っぽさに、そのまま獣になってしまいそうだ。

 だが、それを一旦止めたのは彼女だった。


「先生……あのですね、それって私も後輩に言われたんです」
「え?」
「だから……誰のことを思って私がそんな表情をしていたのか、わかっています」


 心配しないでください、と耳まで真っ赤にした京は、私の首に腕を巻き付けてきた。
 そしてそのまま引かれ、ピッタリと京とくっつく形になった。

 耳元に京の吐息が当たり、ゾクゾクとした快感にも似た痺れが身体を走る。
 だが、次の瞬間。私は言葉を失った。



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