恋の治療は腕の中で
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今日は帰りに瑞季と心奈と食べて帰り
ます。先に帰っていてください。
紗和
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悠文にメールすると、瑞季達と病院をでた。
お昼の時間は過ぎていたものの、週末とあってどこも混んでいた。
私達は一件のお店に入った。そのお店に入ると正面には大きな水槽がありその水槽の下から照らされる間接照明がなんとも幻想的な世界をかもし出している。
そのお店は、お昼はランチで夜になるとワインと美味しいフレンチの一品料理をだしてくれる私達お気に入りのお店だ。
「いらっしゃいませ。お久しぶりですね。」
何度も来ている私達はこのお店のオーナー陵介さんに顔を覚えられている。
「こんにちは、陵介さん。すみません、今日はお世話になります。」
心奈は慣れた調子でそう答えた。
お世話になるというのは、長くいる。と言うことだ。普通なら嫌がられるだろう客なのに陵介さんは、嫌な顔一つせずニッコリと
「どうぞ、ゆっくりしていって下さい。」
そう言って私達を水槽に近い個室に案内してくれた。
個室は8人程が入れるスペースに半円のソファーが1つと1人がけソファーが2つ。それに丸いローテーブルとお店と言うよりリビングといったほうがいいその個室は私達のお気に入りの場所だ。
「前から思ってたんですけど、陵介さんって紗和さんに気がありますよね。」
「何それ、何言い出すかと思えば。陵介さんとなら心奈の方がよく話してるじゃない。」
「そうなんですけど、見てるのは紗和さんのことなんですよね。
いいなぁー、あんなイケメン滅多にいませんよ。」
「あらっ、イケメンならもう一人藤堂先生がいるわよ。」
いきなり悠文の名前がでたので危なく飲んでる水を吹き出しそうになった。
「そうそう!今日はその話しするんだった。」
「お待たせしました。」
そう言って陵介さんは流れるような所作でサラダを運んできてくれた。
もー、心奈が変なこと言うから妙に意識しちゃうじゃない。
私の所にサラダのお皿を置くと
「あれっ?なんだかいつもと雰囲気がちがいますね。」
「えっ、そうですか?」
「うーん。
あ~洋服の雰囲気がいつもと違いますね。
普段の紗和さんも素敵ですけど、今日の紗和さんはもっと素敵ですね。
何かいいことでもあったんですか?」
そんなことをさらっと言ってしまう陵介さんって、やっぱりこう言う仕事をしてるからか女性の扱いが上手なのね。
確かに私がいつも着る服は、モノトーンのものが多い。でも今日の服装はレモン色のワンピース。決して自分では選ばない色だ。これは、悠文が私に似合うからと買ってくれたもの。
「たまにはこういうのも着ようかなって思っただけです。」
「紗和さんにとても良く似合ってますよ。」
「ありがとうございます。」
心奈の方を見ると何か言いたそうな顔をしていた。