3日限りのルームシェア
「・・・・まさかとは思うけど・・・」
「な・・なに?」
知香の周りの空気が重々しくなった。
「まさかとは思うけど、今回の3日だけ泊めてって言うのは
意図的な事?例えば…最初っからダブルブッキングなんてなくて
私と樹さんをくっつけさせるために考えたとか?」
ビンゴ!ってそんな事を言っている場合ではない。
知香の顔はさっきまでの幸せいっぱいから一転し
腕組んで樹と梓を見ていた。
「知香・・あのね・・それは…なんというか・・・」
「知香ちゃん・・」
樹が梓を庇おうとしたが知香はそんな樹に黙っててと言いたげに睨んだ。
「なんかおかしいと思ったのよ。大体どうして
ダブルブッキングしたからってホテルじゃなくて
私のとこに来るのかってね。・・・・しかも3日で家賃1カ月分
とかあり得ない金額で持ちかけてきたし」
梓も樹も完全にばれたと半ばあきらめた表情で知香を見ていた。
「で?誰が考えたのかな?」
知香の冷ややかな問いかけに梓がだまって手を上げた。
「・・・やっぱりね。」
知香は深呼吸をすると
樹の方をみた。
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