憎たらしいほど君が好き
用意も終わり家を出た。


「霞」

「何?」

「今日は行事モノで遊びに行くんだよ、分かってんの」

言われた言葉の意味が分からない。

確かに気は進まないけど行くしかないし。


「どういう意味」

「甘い覚悟だったら、霞は傷つくだけだってこと」


ああ、と今度は素直に頷けた。

だけど、

「理彩と真人がくっつく確率とか限りなくゼロに近いじゃん。確かに真人の気持ちはスゴいけど」


理彩は真人に興味ないみたいだし。


「馬鹿だね。そんなだから馬鹿は嫌いなんだよ」

「嫌いなら来なきゃ良いでしょ?私だって無理には引き止めない」


露骨に嫌そうな顔で夕陽が溜め息をついた。


「やっぱり馬鹿は嫌いだよ」

夕陽はたまに心を見透かしたような目をする。


「馬鹿でいいよ」


馬鹿でいたいのは私なんだから。
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