君が嫌いで…好きでした
凜ちゃんと鈴村先生と別れた帰り道
奏叶「俺、あの人には勝てない気がする…」
湊「自分から仕掛けておいて情けねぇな」
奏叶「うるせぇよ…お前は良かったじゃん。あっさりバイトが決まってさ」
湊「まぁな~」
鈴村先生に記念日の事を言われてからずっと落ち込み気味の奏叶…
別に私は記念日とか気にしないからそんなに落ち込まなくてもいいと思うのに…
千菜「送ってくれてありがとう…いつもわざわざ遠回りさせてごめんね」
奏叶「いいよそんなこと。少しでも千菜と一緒に居たいからね」
…奏叶と付き合ってから結構経つのに、奏叶のこうゆう所は未だに…照れくさくて…
湊「行くぞかな」
奏叶「おい!?いきなり引っ張るなよ!千菜また明日!」
千菜「あ、うん…」
湊…急にどうしたのかな…?
――――――…
奏叶「おい湊、急にどうしたんだよ」
湊「前から思ってたけどお前さストレートに言い過ぎ。よく照れもしないであんな事言えるな」
奏叶「ん?だって本当のことだし。恥ずかしい事ないだろ?」
湊「…聞いてるこっちが恥ずかしいわ。大体、お前何度か千菜んとこ泊まってるみたいだけど何もねぇの?」
奏叶「…何もねぇよ。大体それとこれとは話が別だろ」
湊「え、マジで?お前それでも男かよ」
奏叶「彼女も居ないお前に言われたくねぇよ!」
湊「じゃぁなんで手出さないんだよ」
奏叶「そうゆう言い方すんなよ…別に千菜が駄目とかじゃないんだけど、色々考えると…」
湊「…お前も千菜もごちゃごちゃ考えすぎるタイプだよな」
奏叶「あと…千菜が可愛すぎて…」
湊「惚気かよ…勘弁しろ」
奏叶「早く明日千菜に会いたいなぁ」
湊「重症だな…まぁ、かな達のペースでいけばいいんじゃね?」
奏叶「お前自分で話ふっといてめんどくさがんなよ」
湊「いや、めんどくさいわ
あと、そのネジ緩みっぱなしの頭何とかしろよ」
奏叶「は!?どうゆう意味だよ!おい!湊!」
――――――…千菜の家
ガチャ…
千菜「ただいまチョコ…」
…あ…そうだ。チョコはもういないんだった
駄目だな…落ち込む…
早く慣れなきゃ…………慣れる…?
チョコの死に慣れてくの?
そんなの…今まで1度も慣れた事なかった
お父さん、お母さん
おじいちゃん、おばぁちゃん
楓、真琴、伊藤先生、チョコ…
どうして私の周りの人は私の前から消えていってしまうの…
慣れるわけない
寂しい
戻ってきて
思い出したら涙が出てきた
誰も居ない部屋でただ泣いた
"奏叶「千菜!」"
ふと浮かんだ奏叶の顔…
もしあの過去がなかったら…私は奏叶と出会っていたのかな…
あの過去があったから奏叶と出会えたのかな
弱気になっちゃ駄目
奏叶と付き合う時に心に決めたじゃん
もう逃げないって
奏叶と一緒に前を向いて歩いていこうって
大丈夫
今の私は1人じゃない
奏叶がいる。湊もいる。だから大丈夫
私は自分に言い聞かせるようにその日は眠りについた
そしてその夜夢を見た
前も見たことがある
誰も居ない公園に私は1人立っていた…