君が嫌いで…好きでした


誰も居ない静かな公園に立っている私


千菜「…またこの公園…どうして誰も居ないの」


自分がなぜここに居るのか
ここはどこなのか
私は何も分からなかった


そのうちに私の背後から私の名前を呼ぶ声が聞こえた


振り返ると死んだはずの皆がそこに立っていた
生きていた頃と同じ優しい笑顔で私を見ていた


お父さん「千菜」


私の名前を呼んだお父さんが突然消えていった


お母さん「千菜」


おじいちゃん「千菜…」

おばぁちゃん「千菜ちゃん」


私を呼んでは消えていく皆


楓「千菜」


千菜「お兄ちゃん!」


真琴「千菜」


千菜「真琴…!」


伊藤「東…」


千菜「先生!」


チョコ「きゅきゅ…」


千菜「チョコも…!皆行かないで…!」


必死に叫んで手を伸ばすけど皆はただ消えていくだけだった


千菜「どうして…どうしてよ…!」


奏叶「千菜」


泣きながらうつむく私を呼ぶ声が聞こえた
顔を上げるとそこには奏叶と湊、そして凜ちゃんと鈴村先生が立っていた


千菜「皆…」


そうだ…今の私にはちゃんと隣に居てくれる人が居るんだ


凜「千菜ちゃん」


だけどその瞬間、私を呼んだ凜ちゃんの姿が消えた


千菜「凜ちゃん!?」



鈴村「千菜ちゃん」



千菜「鈴村先生!え…なんで…!?」



湊「千菜」


なぜかまだ死んでいない凜ちゃん達までたちまち消えていった


千菜「湊まで…!どうしてなの…!」



奏叶「千菜」



千菜「奏叶…!お願い待って!」



奏叶まで消えてしまった…!
どうして!?どうゆう事なの…!?
どうして皆まで…これじゃまるで…!


千菜「な…なにこれ…!」



手が透けていってる…!


気付いた時には私も皆と同じように体が消えかけていっていた―――…



ガバッ…


千菜「いやっ…!」



慌てて起き上がるとそこは私の部屋だった
電気の着いていない暗い部屋の中…


なんなの今の夢…
確か前にもこんな夢見たけど…前は奏叶達まで消えることなんてなかったはずなのに…っ


体の震えが止まらない…
怖くて仕方がない…

1時46分…

この暗闇が私の不安をより一層掻き立てるようで必死に震えを止めようと自分を強く抱き締めた


早く朝が来てほしい
朝が来て奏叶達に会って早く安心したい
こんな不安かき消したい…!



私は眠ることなくずっとベットの上で朝が来るのを待った

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