心も体も、寒いなら抱いてやる
「とりあえず先に要件を済まそうか」と言いながら、花蓮が大きなホットプレートにカルビやロースの肉や野菜をバンバン並べていく。

「じゃあまずは俊と太一君から。久しぶりの再会だけど、何か話しておきたいことはある?」

招待されたにもかかわらず、肉を食べる前から話を一番先に振られた太一は「え、俺?」と一瞬ひるむ。

そんな気配を一切感じることなく、花蓮は「そう、太一君。あ、肉もどんどん食べてね。こげちゃうから」と、太一のさらにひょいとカルビを乗せる。

珍しく長い前髪を横に分けて、ちゃんと目を出している俊が太一を見守っている。

そして太一が言葉を探しているうちに、俊は先に「太一、ごめんと」と声に出した。
< 145 / 209 >

この作品をシェア

pagetop