心も体も、寒いなら抱いてやる
軽度のケガならメッセージくらいちゃんと残せるはずだ。

もしかして意識不明に陥ったとか……。

まさか太一ったら死にそうなの?

突然真っ黒な雨雲に覆われたような不安に駆られ、悪い想像しか浮かんでこない。

みのりは気が動転して部屋を飛び出し、俊の部屋のドアをノックしたが返事はなかった。

すぐに戻って内線で電話をしても出ない。

もう一度太一に電話してみる。

やはりつながらない。

俊のスマホに電話する。

こちらも出ないのでメッセージを残す。

それから部屋の小さなテーブルの上に設置されたメモ用紙を1枚とって、俊にあてて短い手紙を書いた。

ソファに投げ出したバッグを取って慌てて部屋を出る。

ロビーに降りる前にもう一度、俊の部屋のドアをノックしてみたが返事がないので「ごめんね」と小さく謝って、メモをドアの下に滑らせ、急いでロビーに降りた。
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