心も体も、寒いなら抱いてやる
桜の花がもうすぐ満開になろうとする4月7日。

家族葬で静かに父を送り出した。

一時退院して喪主を務めた母は、またずっと泣いていた。

悲しみにずぶずぶとはまったまま抜け出せず、体中の水を涙に変えている。

母もみのりと同様にたくさんの後悔を抱え、それを涙で薄めようとしているのだ。

でも泣き疲れるだけで、後悔という罪は決して涙なんかで流されない。

だから、私は泣かない。

みのりはギュッと唇を噛んで涙をこらえた。
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