琥珀の記憶 雨の痛み
周りのクラスメイトが、テストの結果に一喜一憂して騒いでいるのが不思議だった。
順位が下がったとこの世の終わりみたいな悲壮感で嘆いている女の子を横目に、少し前までは私もこの中にいたんだなあと他人事のように思った。
バイト先のみんなも試験期間を終えて結果が戻ってきている頃だけど、誰も戻ってきたテストの話なんかしない。
そりゃ試験の直前には多少の話題には乗ったけれど、終わってしまえば掘り返したくもないつまらない話だもの。
今まで、必死で勉強してきたけど。
多分それは、母の教えに洗脳されていたからだ。
良い成績は良い進学先に、そして良い就職先に繋がる、と。
私をそういう道に進ませたい母の気持ちは理解しているつもりだし、その通りにすることが正しいのだと思い込んでいた。
でも多分、バイトを始めてからだ。
学校の成績なんか、一歩外に出たらなんの足しにもならないと気が付いてしまったのは。
だからって――別に、ないがしろにして良いと思っているわけでもないけど。
少なくともテスト順位が下がったところで、この世の終わりではない。
バイト先を、思った。
あの組織の中では、学歴なんて問われない。
周りの評価は、どれだけ信用に値する仕事が出来たか――それだけだ。
机上でいくら優秀でも、仕事に必要な実践的能力が伴わなければただの役立たずだ。
年もほとんど変わらない高校中退のユウくんは、正社員として一足先に社会に出ようとしている。
母が市内一の馬鹿高校と呼ぶ一高の3人は、あそこではバイトの主力として頼られている。
高校のランクで言えばケイよりも私が通う富岡の方がずっと上だけど、レジ処理速度も接客スキルも、私は未だに彼女の足元にも及ばないと思う。
つまりそういうことなんじゃないかと、今は思っている。
学校のランクや試験の点数なんてつまらない定規で、人生は決まらないのだと。
順位が下がったとこの世の終わりみたいな悲壮感で嘆いている女の子を横目に、少し前までは私もこの中にいたんだなあと他人事のように思った。
バイト先のみんなも試験期間を終えて結果が戻ってきている頃だけど、誰も戻ってきたテストの話なんかしない。
そりゃ試験の直前には多少の話題には乗ったけれど、終わってしまえば掘り返したくもないつまらない話だもの。
今まで、必死で勉強してきたけど。
多分それは、母の教えに洗脳されていたからだ。
良い成績は良い進学先に、そして良い就職先に繋がる、と。
私をそういう道に進ませたい母の気持ちは理解しているつもりだし、その通りにすることが正しいのだと思い込んでいた。
でも多分、バイトを始めてからだ。
学校の成績なんか、一歩外に出たらなんの足しにもならないと気が付いてしまったのは。
だからって――別に、ないがしろにして良いと思っているわけでもないけど。
少なくともテスト順位が下がったところで、この世の終わりではない。
バイト先を、思った。
あの組織の中では、学歴なんて問われない。
周りの評価は、どれだけ信用に値する仕事が出来たか――それだけだ。
机上でいくら優秀でも、仕事に必要な実践的能力が伴わなければただの役立たずだ。
年もほとんど変わらない高校中退のユウくんは、正社員として一足先に社会に出ようとしている。
母が市内一の馬鹿高校と呼ぶ一高の3人は、あそこではバイトの主力として頼られている。
高校のランクで言えばケイよりも私が通う富岡の方がずっと上だけど、レジ処理速度も接客スキルも、私は未だに彼女の足元にも及ばないと思う。
つまりそういうことなんじゃないかと、今は思っている。
学校のランクや試験の点数なんてつまらない定規で、人生は決まらないのだと。