身長差43センチのふたり。



『作るんでしょ?チョコ。』

「やっぱり、手作りがいいかなぁ?」

『あったりまえでしょ!?』


ですよねー…。

怒りをあらわにした華ちゃんにキッと睨まれた私はまるで蛇に睨まれたカエルのよう。

テスト週間だし販売品の方がラクだけど…、それじゃ私の気持ちは千尋くんに届かないよね。

……頑張って作ろうかな。千尋くん…喜んでくれるかな?


「明日作るよ。」


金曜日っていっても明後日だし。

明日作るしかない。…生チョコでいいよね?


「華ちゃんは?…久松くんにあげるの?」

『っ……///』


あらら…?

話を華ちゃんにふった瞬間に、白い頬を真っ赤に染める華ちゃん。

相変わらず、久松くんの話になると赤面するという華ちゃんの赤面症は健在らしい。

いつの日か、久松くんの前では華ちゃんはポーカーフェイスだよね、と私が言うと、赤面しながらあれは緊張しすぎてどんな顔をすればいいのか分かんないの!とキレられたことを思い出した。



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