私の決心
私はご機嫌な部長の後をついてアトリエに入っていく。

いつもはこの後、準備も兼ねて部長が一度部屋を出て行く。

そのタイミングで服を脱ぐのだけれど、今日は出て行かない部長。

「あの…、私も準備しなくちゃ。」

私の震える声を遮るように

「ああ、こっち向いてるから。」

と言うと部長は私に背を向けた。

私も部長に背を向けた。

「じゃあ、用意が出来たら言いますね。」

いつもと同じように服を脱ぎ始めるが、離れているのに同じ空間に部長が居ると思うと、手が震える。

きっといつもより時間がかかっているんだろうけど、仕方ない。

やっとの思いでいつものように椅子に腰を掛ける。

「お待たせしました。」

その声に部長がこちらを向く。
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