私の決心
7
次の土曜日、私は何のためらいもなく部長の家の前に立つ。

「おはよう。」

今日は庭で水やりをしている部長。

私より早く気が付いたようだ。

「今日は先に歩きに行こうか。」

私がうなづくと、車を出しに行く部長。

出かける準備はすっかり出来ているようだ。

「少し早目に歩くぞ。」

先週来たウォーキングコース。

「付いていけなくなったら言いますから、先に行って下さいね。」

ちょっと驚いた顔をして部長は私を眺める。

「今日はお前の事をさらしてもらおうと思っていたのに。」

「私の話なんて、いつもしているじゃないですか。」

「それは会社での話だろう。もっとプライベートな話。そうじゃないと、絵のイメージが湧かないじゃないか。」
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