好きを百万回。


翌朝は、休むことはせずいつも通りに出勤した。更衣室に向かう足取りはどうしても重くなる。

「こまり!おはよう!」

更衣室の手前で亜弥が声をかけてくれる。

「おはよ、亜弥」

「一緒に更衣室行こ」

どうやら待っててくれたらしい。2人で連れ立ってロッカーに行くと、今日はいつもと趣向が違っていた。

『ブスは身の程を知れ』

テープで扉に貼ってあった。
一瞬眩暈がする。周囲の人達が痛ましそうな視線を向けてくる。震える指先でテープを剥がそうとすると、横から亜弥の手が伸びて紙とともに勢いよく剥がしてくれた。

「ふん。アンタがブスやったら世の中の大半がブスやわ。コイツ美的感覚おかしいんちゃう?」

「亜弥・・・・・」

「気にすることない!こんなことするようなヤツ、絶対に不細工で性格悪くてバカの三重苦よ。アンタの可愛さに嫉妬してるんやわ」
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