好きを百万回。


画面に表示される名前。

出ないとまた心配をかける。

『こまり』

たった一言、ただ名前を呼ばれただけなのに安心する。

「お仕事から今帰った?遅かったね」
出来るだけいつも通りの声が出ていますように。

『元気ないな。大丈夫か?』

努力が無駄だったことを悟る。

「風邪ひいて熱があるみたい。明日金曜日だし、仕事を休んでゆっくりしようと思って」

『熱、高い?』

「ちょっと・・・・・だから朔也さんにうつしても悪いし、今週末は家で寝てるね。面接、月曜日でしょ」

『ああ。暖かくして寝るんやぞ。お腹出さんように』

「子供と違うしお腹なんか出して寝ません!」

『はははっ、悪い』



朔也さん、朔也さん、朔也さんーーー!
言いたいことがいっぱいあるの。

会って頭を撫でて欲しいの。
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