好きを百万回。


「あのね、矢口常務って・・・・・知り合い?」

『知り合いっていうか、オレ新入行員のときの部署のトップやった。で、教育係として仕事全般を叩きこんでくれたのが森崎さん』

「そうなんだ。だから森崎さんと仲良しなんやね」

『仲良しねぇ・・・・・まあ、常務にも森崎さんにも厳しく仕込まれたかな』

きっと優秀な朔也さんは常務のお気に入り。だから留学も推してもらえる。

わたしができることは、あなたの進む道を邪魔しないだけ。

「面接、頑張って。上手くいくようにお祈りしてるから」

『ありがとう。終わったら一緒にゆっくりしような』

電話が切れる。

面接が終われば、アメリカ行きが決まる。決まってしまえば別れなくてもいい?

そんな甘くないだろう。

変な噂が一度立ってしまうと帰国してから先の行き先にも関わってくるだろう。




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