好きを百万回。
「ごめんね、こまり。迷惑かけるわね」
「ええわよ、親子やもん」
この人は生きることが区切られてしまったのになんでこんなに冷静でいられるんだろう。泣いて、喚いて、暴れてもいいのに。
「わたし、もう積極的な治療はええからね。しばらくは入院もしないで身辺整理したい」
「奇跡が起きて劇的に薬が効くかも知れへん」
「奇跡ねぇ・・・・・でもほら、わたししんどいこと嫌いやし」
気休めを言ってしまった。わたしも覚悟を決めないとダメなようだ。
「・・・・・分かった。お母さんの好きにしたらええよ」
「物わかりのええ娘で助かるわ」
仕事をやめたりしないこと、休みの日も一日中ついていないとと思わず好きなことをすること、できるだけ普段通りに過ごすことを約束させられた。