好きを百万回。
「ごめんね、わたしはそろそろ失礼するわ」
「朝までコースやなくて?」
「流石にそれはね・・・・・」
周りに失礼することと、お礼を言って荷物をまとめて座敷を出た。
「タクシーでしょ?そこまで一緒に行きます」
「大丈夫よ?志田くん、飲み足りひんのとちがう?」
「いいから!」
ちょっと口調を荒らげた志田くんにいきなり荷物を持っていない方の手を掴まれて店の外まで引っ張り出される。
「志田くん?」
手を繋いだまま無言でどんどん歩いて行く志田くんが少し怖い。
「志田くん!わたしタクシーをーーー!」
鴨川にかかる橋を渡り、川辺まで降りた。対岸には京都の夏の風物詩である床が並び、その下の川辺にはカップルが等間隔に並んで座っている。
「志田くん!怖いよ!どうしたの?」