好きを百万回。
可哀想と言いながら、亜弥が楽しそうに笑った。
野波さんがそっぽを向く。
「朔の『用事が終わったら早よ帰れ』って心の声ダダ漏れやし帰るわ。亜弥、山岸、行くぞ」
結絃さんが立ち上がり、亜弥と山岸くんもそれに倣った。
あなた達がいなければ、わたしはとっくに壊れていた。
ありがとう。
何度言っても言い足りない。
玄関まで見送った野波さんがリビングに戻ってきて、わたしを抱き上げソファーに座り膝の上に横抱きにする。
わたしが今、いちばん許しを乞わなければならないのはこの人。
「野波さん、ごめんなさい。それと、2年も好きでいてくれてありがとう、わたしを諦めないでいてくれてありがとう」
大好きなアーモンド型の瞳が機嫌良さそうにわたしを捉えた。
「『ずっと好き、他の人なんか好きにならない』なんて言われたからな」