好きを百万回。


「・・・・・・・・・・・・・・・え?」

「言うたやろ。山岸の実家の旅館で」

「言ったけど・・・・・あれは夢の中で・・・・・」

「1泊3日、弾丸ツアー。流石にキツかった。けどお前が限界だって杉浦に言われたからな」

夢じゃなかった。

元気になろうと、しゃんとしようと決心したあの夜は、焦がれた人の腕の中だった。

柔らかく抱きしめられて、髪を梳かれる。

「もう京都に帰るな」

「野波さん・・・・・?」

「もうずっとここにいろ。限界だ。社内恋愛を怖がるお前を退職するまで待った。ハワイから戻ってきたらここに帰って来い」

野波さんの首に腕を回し、首元に顔を埋める。

「ずっとずっとオレの傍で笑ってたらええ」

耳のそばで囁かれる声。
もうずっと、幾度となく聞きたいと願っていた声。

「の・・・・・なみさんーーー!」
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