絆の軌跡



「エルンダムさんの…?」


「え…良くわかったな」



ツンツンが目を見開く。


やっぱり、雰囲気が何処と無く似ている。



「え、お知り合いですの?」


「あぁ。まぁ幼なじみみたいなもんだけど…覚えてないだろ?」


「えと、ごめんなさい」



遊んだ覚えがほとんどない。



「母さんから手紙貰ったんだけど…シャロン・フローラルがいるなら良いか。

俺はアレンだ。なんかあったら呼べよ」


「僕はエミル・ミロタージだよ。よろしくね」



それだけ言うと教科書を持って出ていってしまった。


エルンダムさんの息子さんに会えたというのはなんだか心強い。



時間も無いので部屋を案内してもらう。


螺旋階段を上って、上って、上って…



「ここですわね。普通四人部屋なんですけど、ここは最上階なので一人部屋なのです」


「そうなんですか…」



ハァハァと息を切らしながら説明してくれるシャロン。


健気だ。



ガチャリとドアノブを回す。



「わっ…」



一瞬、自分の家に帰ってきたのかと思った。


あの屋根裏のような部屋だ。



違うのは高価そうな天蓋付のベッド、タンス、クローゼットがあることだ。

テーブルやソファーもある。


テーブルの上には昨日買ったものが置かれていた。

教科書は本棚に整列している。



「そういえば先輩から聞いた話なのですが、風が強い日は窓を開けない方が良いらしいのです。

なんでも、部屋中がメチャクチャになってしまうとか…」


「へ、へぇ…」


「さて、時間もございませんわ!魔法学の教科書はこれです。

筆記用具の準備もご準備くださいね」


「はいっ」



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