絆の軌跡



「ここが410です。わたくしは占い学なので失礼しますね!

お昼ご一緒しましょうねっ!」


「はいっ、ありがとうございます」


「敬語は無くて良いのですよ。

それではまた後でっ」



手を振りながら走っていくシャロンを見送り、410教室に足を踏み入れる。



広い教室にはもうすでにヘカテール先生がいた。


丁度鐘がなる。



「あ、遅れてすみません…」


「まだ予鈴ですよ」



眼鏡をクイッと上げて微笑む。



「でも貴女には時間がないので授業を始めましょう。

席について。席はどの授業でも基本自由ですよ」


「はいっ」



一番前の席に座って教科書と羊皮紙、筆入れを机に出す。


3人で1つの机を使うらしく、椅子が隣に2脚ある。



「では、まず始めに魔法を使う時の心掛けをお話しします。

これは教科書に書いてはいませんが試験には出しますよ。

ノートをしっかり取りなさい。」



羽根ペンにインクを付けて、構える。



「はい。まずはむやみに使用しないこと。

人に向けないこと。

人や動物を傷つけないこと。


魔法とは生活を楽にしたり、何かを護ったりするものです。

戦争は国を護るためですが、なるべくして欲しくはないものですね。」


「戦争…?」


「えぇ。現在魔王軍に国土を侵食され、王国軍は国を護るために戦っているのです。

しかし、それによって何人もの兵士達が命を落としています…」



唇を噛み締める。



「国王さえいてくれれば…」


「?」


「…あ、あぁ。すいません。話が逸れましたね。

では魔法の仕組みについて…教科書を開いて」



何処をメモすれば良いのか分からない。
< 70 / 75 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop