絆の軌跡
授業が終わる。
楽しい授業だった。
水系魔法ではグラスに水を満たし、風系魔法では火を消す。
「初めてにしては良くできましたね。
貴女くらいの歳だと、そろそろ魔力の限界が来るくらいですよ。」
「へぇ、楽しいですね」
「そうでしょう。次は移動魔法をします。
今日はここまで。次の時間は魔法史です。
次もここで授業しますよ。」
「はいっ」
教科書と教員手帳を持ってヘカテール先生が出ていく。
また一人だ。
広い所に一人だとなんだかお腹が痛くなってくる。
興奮のせいか、不安せいか。
緊張を紛らわせるために今度は買ったお菓子の瓶を開ける。
赤いキャンディーはストロベリーだ。
コロコロと口の中で転がしながら、次はどんな先生が来るのかを想像する。
ズバンッ!!
「っ!?」
大きな音に、ストロベリーキャンディーを吹き出しそうになった。
「あーぁ、すまねぇ。魔法史を始めよう」
「あっ…はいっ」
慌ててキャンディーを呑み込む。
噛まないで呑んだせいで喉に引っ掛かった。
「あー、挨拶いいわ。座れ」
「は、はいっ」