絆の軌跡
バンッ!
と大きな音をたてて、扉が閉まる。
声が大きかったせいで耳がざわざわする。
でも中々面白い授業だった。
次も楽しみだ。
前回の反省を踏まえ、キャンディーは控えた。
ちょっとお腹を空かしながらさっきの範囲を読み返す。
鐘と同時に扉が勢いよく開く。
吹き飛ぶの方が表現が近い気もする。
「おし、始めるぞ。教科書、ペン準備な」
黒板の文字をガシガシと消して、チョークを手に取る。
見た目からは想像出来ないが、ウッド先生が描く絵は可愛い。
「えー…あぁ。争いが始まったところか。
で、ここで勝った奴が初めて国家を作ったんだな。そいつが…」
先生の絵を真似しながら羊皮紙を文字で埋めていく。
ガツガツと黒板に書く音が響く。
そしてたまにチョークが砕ける。
今3本目が犠牲となった。
「んで、こいつのやり方が気に食わねぇってことでまた戦争が起きる。
そんなに権力が欲しいのかって感じだよな。
あー、悪い。白いチョーク無くなったから黄色使うわ」
パンパン手を叩いてチョークの粉を払う。
白い粉が舞う。
「後でヘカテール先生に直してもらわないとな」
豪快に笑って黄色のチョークで授業を続ける。
今の笑い声は廊下まで聞こえたのではないだろうか。