イジワルな先輩との甘い事情


「おかしい……とは思ったけど、でも、本当に都合悪くなっただけかもしれないし。
どういう用事ができたのかとかは聞けないし」
「でも、古川さんの事があるだけに嫌な感じじゃない? 今日だって、もしかしたら古川さんと……なんて邪推しちゃわない?」

園ちゃんの言葉にグサっと刺されながら頷く。
昨日の朝……ううん、水曜日の夜電話をもらった時からずっと、本当は古川さんと会ってるんじゃないかなって思ってたから。

もちろん、そうだとは限らないし他の可能性だってあるんだけど……。
社内でのふたりを見ているだけに、違うとも思えなくて。
今まで一度もなかったドタキャンが、二回続いたって事がすべてを物語っている気がしてしまって。

「先輩はもう……もしかしたら、私の事いらないのかな」

頭に浮かんだ弱音がぽつりと口をついた。
そんな自分にハッとして顔を上げると、園ちゃんも松田も手を止めて驚いた顔をしていて、慌てて謝る。

「あ……ごめんっ、せっかくのバイキングなのに暗い事言っちゃって……食べなきゃね。
2900円分はちょっとかなり本気で食べないと元取れないし」

笑顔を作ってから、お皿に乗っているケーキにフォークを刺す。
ベークドチーズケーキ、苺のムースに、カボチャのモンブラン。ティラミス。
あと、ホットサンドと、ストレートティー。


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