イジワルな先輩との甘い事情


「落ち込んだ時にはおいしいものって、これもう鉄則でしょ。
だから、泣きながらでもいいから食べなね。ちゃんと元気でいなきゃ、北澤さん取り返そうってなったところでスタミナ切れ起こすよ」

そう言われて、ふたりの優しさにじわっと目尻に涙が溜まった私を見て、松田が慌てたように言う。

「あー、泣くなって。俺泣かれたらどうしていいか分かんないから困るよ。
うまく慰めらんねーもん」

本当に困った顔をしながら、「大丈夫だから。な?」って頭を撫でる松田に、思わずふふっと笑うと安心した顔して笑われた。
それを見た園ちゃんが「このタラシが」と吐き捨てるように言い、松田は心外そうに「えっ、俺?!」と眉を寄せる。

「なんでだよ、ちょっと頭撫でただけじゃん」
「一連の行為がいちいちタラシっぽいのよ、松田は。だからたんぽぽの綿毛より軽いだなんだって言われるんでしょ。
そういえば、この間セッティングした合コンでCカップ以外受け付けないとか言ったって聞いたんだけど何その女を敵に回す発言」
「えー、俺はただ好みを言っただけだし。それくらいがやっぱちょうどいいなぁって」
「よく、Aカップふたりを今目の前にしてそういう事言えるよね。デリカシーなしか」
「つーかまたこれ誘導尋問だしー。なんなのもう、俺に平気で胸の話題振るなよなー。
AでもAAでも、世の中探せば好きなヤツなんて五万といるって」
「AAとかバカにすんな。Aだし、そのうちBですからー」


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