イジワルな先輩との甘い事情
「もっと落ち着いた色のピンクならまだしも、あれは若い子が着る色でしょー。
しかもなんかレース着いてるし。なんかもー……本当裏切らないよね、あの人。私服もムカつく」
「古川さんってさっき話してた人か。すげータイムリー。確かにぽっちゃり系だな」
「別に体型はいいんだけど、あの人、自分を上に置いてるところがムカつくのよね。常務の娘だからって自分も偉いと思ってるんだか知らないけど、ものすごい上から目線なんだから。
しかもチヤホヤされるのが当たり前みたいに思ってるのも嫌」
よほど気に入らないのか、園ちゃんが両手で自分を抱き締めるようにして身震いを起こしながら顔をしかめる。
「あー、でも俺もその手の話題聞いた事あるなー。合コンでさー」
「松田って本当合コンばっかしてるよね」
すぐさまツッコまれた松田が「話の腰折るなって」と笑いながら続ける。
「先輩が合コン呼ばれて行ったら、古川さんがいたんだって。
でも態度悪くてわがままだったから、なんとなく男は古川さんに話題振らなくなってって、他の子がちやほやされてたらしくて。そしたらその状況が気に入らないっていうんで途中退場。
最後に残した捨て台詞が〝こんなレベルの低い男に時間割くの勿体ない〟だってさ」
「その先輩って、外見のレベル低いの?」
「いやー、そこそこだと思うけど。古川さんも最初は先輩の事気に入ってたっぽかったらしいし。
ただ、先輩が古川さんいまいちで、興味ないですよーってオーラ―をなんとなく醸し出したら、思い通りにならなかったのが悔しかったのか急に態度悪くなったって話」
「うわー」
「俺も多分、古川さんは自分がちやほやされないと嫌な、わがままなタイプだと思う。
うまくいかないとすぐ機嫌悪くなるっていうか」