~恋に気付くとき~
「わかったよ…。結は俺が邪魔なんだろっ…。」
バタンとドアを閉めて、トールちゃんは出て行った。
トールちゃん…。
トールちゃんが邪魔だなんて思ったことないよ。
ただ、あたしは、いつまでもトールちゃんに甘えてばかりではダメなんだと思って…。
あたしが、トールちゃんの邪魔してるんだよ。
それがイヤなんだ。
だって、トールちゃんには、素敵な人と幸せになって欲しいから。
それが、あたしの願い。
それが、あたしを今まで守ってくれたトールちゃんへの恩返し。
……あたし、なんで泣いてるんだろっ。