イジワルな旦那様とかりそめ新婚生活
長い脚を組んで座るその姿は、凄く絵になってて周りの女子学生もじっと久世さんの姿を見ていた。

「……はい、なんとか」

私の返事を聞くと、久世さんは奈々子に目を向けた。

「君は……確か小沢フーズの?」

「はい、小沢奈々子です。桜子が久世先輩のところでお世話になってるようで」

「今度良かったらお店に遊びにおいでよ。珍しい本、見せてあげるよ」

久世さんが全ての女性を虜にしそうな笑みを浮かべると、奈々子もにこやかに微笑み返した。

「ええ、是非お願いします」

奈々子、キャラ変わってるよ。

ホント、イケメンに弱いんだから。

「久世さんは、どうして大学に?」

「教授に頼まれた本を納品しにきたんだよ。ちょうど、お昼だし、桜子ちゃんが学食にいるんじゃないかと思って寄ってみたんだ。昨日の事、気になってたし。ところで、首筋どうかしたの?」

……なんかデジャブ。

昨日に続き、今日もこの展開?
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