イジワルな旦那様とかりそめ新婚生活

「たかがじゃありません！私のこの貧相な身体を見られたんですよ。もうお嫁に行けない～」

「うちに嫁に来てるだろ？」

刹那さんがショックで項垂れる私を見て面白そうに笑う。

「まだ仮です！」

キッと刹那さんを睨み付け、私は訂正する。

「綺麗な身体だったが、何をそんなに気にする？」

「ああ～、だから忘れてくださいってば！そんな慰めはいりません！」

「医者に見られたと思えばいいだろ？気にしすぎだ。忘れなきゃいけないのは、桜子の方だろ？」

刹那さんの目が妖しく光る。

うっ、なんか嫌な予感。

私が危険を感じて後ずさろうとすると、刹那さんは持っていたスマホを置いて私の両肩を掴み私の首筋に顔を近づけた。

ガブッ。

そんな音が聞こえたかと思うと、首筋に強烈な痛みが走った。