イジワルな旦那様とかりそめ新婚生活
あっ‼

刹那さんの言葉にリアクション取るの忘れた!どうする、どうする、桜子?

動揺して手が動き、近くにあった湯のみをトンと倒す。すると、熱いお茶が足の甲にかかり、次に襲ってきた激痛と共にパッと目の前が真っ白になった。

自分の身に起こった事がスローモーションのように見えていたのに、私はどうする事も出来ない。

「あつっ!」

私が叫びながらしゃがみ込むと、刹那さんがすぐに椅子から立ち上がり私の元に駆け寄った。

「桜子!」

刹那さんが私の足を見るなりさっと私を抱き上げて早足でバスルームに行く。

そして、浴槽の縁に座らされ、水道水で足を冷やされた。

刹那さんの表情はいままでにないくらい険しい。

「……痛い」

私が泣き言を言うと、刹那さんは冷たい口調で言った。

「熱湯被ったんだ。当然だ、馬鹿」

それからは私も刹那さんも無言だった。

どれくらい時間が経ったのだろう。

二十分?それとも三十分?

冷やしているといくぶん痛みが和らいできたような気がする。
< 156 / 288 >

この作品をシェア

pagetop