イジワルな旦那様とかりそめ新婚生活

刹那さんの胸って温かい。

「……刹那さん？」

私が不思議に思って刹那さんを見上げると、彼は私を見下ろしてじっと私を見ていた。

「ちゃんとお利口さんにしてるんだぞ」

刹那さんはフッと微笑すると、左手でメガネを外し私に顔を近づけて口付けた。

綺麗なダークブラウンの瞳。

その瞳に射抜かれ、キスは深みを増す。

私の反応を確認するようなその視線。

いつもの面白がるような目ではなかった。

今日は気持ちが込もっているような気がしたのは気のせいだろうか。

刹那さんのキスを途中で止めさせようと思えば出来たと思う。決して強引じゃなかった。

続けるか？続けないか？

刹那さんは私に問いかけるような眼差しを向け、選択肢を与えてくれた。