【完】GUILTY BOYS -囚ワレノ姫-



「誰も好きになれないって言ってたのにな」



「意地悪、しないで……っ」



「してねぇよ。

好きになったら自制も利かねぇもんな」



「っ」



どうする。すげぇかわいい。俺のこと好きって言ってんのに、俺余裕でいられる自信ねぇんだけど。つか、キスしたい……。



「どうする?羽歌。

岬と関係はっきりするまで、俺は我慢するけど」



コンロの火を止めて、羽歌に優しく尋ねる。きっと、羽歌は岬と関係をなんとかしてからを選ぶと思ってたのに。




「キス、して……」



「、」



あ、やべぇ。まさかそっち選ぶとは思ってなかった。

──前言撤回。酔ったせいにしとく。羽歌が酔って、かわいいこと言ったせい。



「っ、ん……」



羽歌が選んだんだから、文句は言わせない。そのまま唇を重ねると、羽歌は拒むことなく素直に受け入れた。



「んっ、待っ……」



「待たねぇよ」



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