【完】GUILTY BOYS -囚ワレノ姫-
「つか、お前なんで俺に彼女いたってこと知ってんの?」
「葉月さんから聞いた……」
「あいつか……」
余計なこと言ってんじゃねぇよ。ああでも、そのせいで羽歌が素直になったのか?
「俺に彼女いたら、嫌なの?」
わかってるのに聞く俺もタチが悪い。羽歌はさっきの自分の発言を思い出したのか、羞恥で唇を震わせて。
「っ、ばか……」
ふっと笑って羽歌を抱きしめる。おそるおそる後ろに回される手が愛おしくて。
さらにぎゅっと強く抱きしめると、羽歌が胸に顔をうずめてきた。
「お前、なんでそんなに可愛いの?」
「し、知らないわよ……っ」
「……真っ赤」
「っ……も、もう離してっ」
胸を押し返して離れようとする羽歌の頭を撫でると大人しくなる。そのままふわりと髪に口づけてから、ゆっくり離す。
「飯食うか」