【完】GUILTY BOYS -囚ワレノ姫-
彼の言葉は、事実だなぁと思う。
口説き文句でもなんでもなくて。
「じゃあ……
〝誰よりも〟幸せにしてね」
誰よりも私を好きでいてくれたのは、夕咲だから。
ひまわりの花束を受け取った私を見て、夕咲はふわりと嬉しそうに微笑む。
それから周りを見て、人がいるのが惜しいのか、「また後にするか……」とつぶやいて。
「帰ったら、抱きしめるから覚悟しとけよ~?」
──へ?
「ん、なっ」
「顔赤くなってんぞ~」
「っ……ばか」
「照れたときは、羽歌も羽紗も〝ばか〟ってすぐに言うよな」
さすが双子~、なんて言いつつ、くくっと笑った彼は、私の手を引いて。
「さ、病室戻るか~」