【完】GUILTY BOYS -囚ワレノ姫-



かあっと、頬を赤く染める羽歌。



相変わらず、かわいい反応するよな。

──というのも、付き合って3ヶ月。はっきり言おう。羽歌に手を出してない。



「あ、の……ね」



いや、正直に言えば、出そうとしたことはある。ただ、羽歌を押し倒した時に、制止をかけられて。



「ま、って……わたし、」



「はじめて、なんだってば……」



暗闇でもわかるほどに顔を真っ赤にして、羽歌がそう言った。たぶん、あの時の俺は相当間抜けな顔をしてたと思う。




岬はまだしも、咲乃とキス止まりだったなんて思ってなかったしな。

予想外過ぎて結局遠慮した。そして、初めてだからこそ大切にしてやろうと思った結果。



「は、ずかしいから……

すぐに、忘れてよ?」



「なんなんだよ」



「っ、触れてくれないから」



今まで手を出せてないままなんだよな……

って、え?今なんつった?



「前に付き合って1ヶ月ぐらいで押し倒してきたのに、もうあれから2ヶ月も経った、でしょ……?」



つまり……手を出してもいいと?



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