わたがしとキス
「ってことで、一ノ瀬君と回ることになったの...」
自由時間になって鈴にそういうと目を真ん丸くする。
「ももかどんだけモテるの!?一ノ瀬旬くんって2学年トップレベルのイケメンだよ?サッカー部のエースで、かっこよくてさわやかで優しくって!!」
「そ、そうなんだ...」
「はぁ、モテる女を親友に持つって辛いわぁ」
鈴はそういうと笑って背中を押してくれた。
「一ノ瀬君!」
鈴と別れて一ノ瀬くんの元へ向かうと
いつもはサラサラとおろしている前髪も
学校祭の衣装の一環でワックスでくっと上がっている。
その姿に思わずドキッとした。
「美月さん!来てくれて嬉しいよ、いこうか」
「うん!」
ほとんど会話をしたことがない一ノ瀬くんと回るのは
正直緊張と不安しかなかったけど
とても優しく気遣ってくれるし、話していて面白い。
いつの間にかあたしはそんな一ノ瀬くんに心を開いていた。
「ここ、座ろうか?」
「うん、何か始まるの?」
一通り見終わったところで
野外ステージの前に設けられたイスに座ったあたし達。
...すごいな人。
あたりはアイドルのライブ並みの人の数で
みんなステージを見上げ何かを待っている様子。
「ラブコンが始まるんだ」
「ラブ...コン?」