GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~
「あー、写すだけだったけどねっみーわ」
そう言って、机に顔を伏せた快二。
ずっとそうしていてくれ。
そしたら、快二の顔を見ることもないし、話もしなくて済むから。
それに、あの話題に……告白のことで話が出てほしくない。
「昨日のことだけどさ」
少しして、快二が頬杖をついて黒板の方を見ながら呟く。問題を解き終わっている子は、先生とお喋りタイム中だった。
「マジだから」
ちょこっと快二を見る。目は合わせない。
「ま、マジって言われても」
あたしが志摩のことを好きって知ってるでしょ?
「仕方ねぇじゃん。俺だって本気なんだっつーの」
こんな台詞、コイツから聞く日が来るなんて。
「鈍感なお前が悪い」
「ふ、普通気づかないよっ。そんな素振り見せてた?」
「モロバレだから。な、辻本」
そう言って、前の席の辻本くんに声をかけた快二。
「なぁ、俺がコイツを好きなの知ってるよな?」
「当たり前じゃん。みんな知ってるだろ」
振り向いた辻本くんは、今さら何言ってんの?的な顔をして答えた。