GET!~アイツを振り向かせたい気持ちは120%~



「俺はもう少ししたら始める」


「じゃ、俺行ってくんね」


准が腰をあげて他の奴等の元へ向かった。


俺はあぐらをかいたまま、小さくため息を吐く。


准が50位以内に入ったら、アイツは城薗に告白する。准には悪いけど、50位以内に入るのは100%無理だと思う。


だけど、胸がざわつくのはなぜだろう。なんで、こんなにも安心できないんだろう。


どういう結果になったとしても、城薗の思いが俺に向くことはないって分かってるから……なのかな?


城薗は、俺が1位をとったとしても……すごいじゃん、だけだと思う。


他の女子みたいにキャーキャー言うこともなく、すぐに准のことを追いかけるだろう。


それに、2人は両思い。


そんな2人を後押ししない俺は、最低な奴。


だけど、譲りたくないんだよ、城薗のこと。


アイツに、准に取られてたまるかよ。





「はーい、そろそろウォーミングアップしとけよ。トップのチームが帰ってくるぞー」


准の後を追うように体を動かしていると、残っていた先生が声をかける。


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