初恋しました




「じゃあいってきまーすっ」


「暗くなる前に帰ってこいよ、ってもういねぇし……」



元気のよすぎる珀に思わず苦笑する。


よっぽど楽しみにしていたんだな。


俺はあと少しで終わりそうな数学のテキストを手にとる。


今日のうちに終わらせるか……


向かい合って数十分とかからないうちに、テーブルに置いていたケータイが震動する。


ディスプレイには今日遊ぶ約束をしていた友人の名前が。



……? どうしたんだ?


どうせ今日会うんだからそのときに話せばいいものを、なぜ今電話?


疑問に思いながらもそれに出る。



「はい」


『あ、志貴か?』


「あぁ。どうした?」


『悪い!今日の約束違う日にしてもいいか?

これから従兄弟が来るらしくてさぁ、家から出られないんだわ』






< 25 / 47 >

この作品をシェア

pagetop