初恋しました





どこかぼんやりとしたまま、とりあえず卵は忘れずに買い家に帰る。


そのときには珀はすでに家にいて、少しだけホッとした。



「兄ちゃんおかえり!たっくんと遊んでたんでしょ?」



楽しかった?と聞く珀に笑って首を振る。



「拓は今日ダメになって遊べなかったんだ」


「そうだったの?残念だったね」


「まぁ、な……珀は、楽しかったか?」


「うん!兄ちゃん、あのねっ」



パッと顔を明るくして話し出す珀。


こんな話をしてくれた、あの本を教えてくれた。


興奮したように話す珀をなだめながらも、俺は言い様もないような感情が心の中に積もっていくのを感じていた。






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