君のために歌う歌
「いーやぁ!イケメンかっこよかったね!!!想像以上だわ!!なんかイケメンオーラでお肌プルプルって感じ!」



郷愛はデータをピッピッと確認しながらホクホク顔で言った。



「かっこよかったね……」



陽翔は、オレンジ色のライトに照らされた陽翔が頭から離れなかった。



「お!宙子さん、余韻に浸ってますな!!大丈夫か!!」



郷愛は宙子の肩をポンポンと叩いた。



「うん……ちょっと感動しすぎて混乱してるかも。ドリンクってあそこで交換してもらえるの?」



宙子は、入口の右側にあるスペースを振り返って郷愛に聞いた。



「そうそう。チケットを渡せばもらえるよ。」



「郷愛は行かない?」



「んー、ごめん、私今日はここを陣取りカメコりたい!から後で!」



もはや変顔のような苦渋の顔を見せて郷愛は言った。


宙子は面白かったからわらったというよりは苦笑のような笑みをこぼして、


「じゃあ私は後ろで休みながら見てるね。」


そう言った。



「メンゴ!あとで写真あげるから許してチョンマゲ!」


「なんか古いよ郷愛。」


宙子は笑って、最前列から離れた。
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