君のために歌う歌
「中学の合唱祭でね、有志の発表でバンド演奏したんだけど高橋、普通にすごかった。」


宙子は淡々と言った。



しかしその分尊敬が込められているようだった。



高橋は「まぁな」と得意げなままであった。




「くぅー高橋の癖に生意気だぞ!!

さっさと髪伸ばしてマッシュにしてサブカル女子にもてちまえ!!!!

さぁ出てった出てった!お昼休みは短いんだ!!!」 

 


郷愛は悔しそうに、高橋に向かってシッシッと手で追い払った。




「はいはい。まぁ髪はそのうち伸ばすかもな。じゃあまたなー。」




「あ、高橋!明後日の集合忘れないでね!」



「了解了解。」



そう言ってC組出ていこうとした。

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