私の仕事と結婚
「まだそんな所に居るんですか?お茶を入れたので、中でお話しして下さい。」

今度は事務所内の応接セットに3人で座る。

「私も様子を伺っていたんですけど、桜井さんは本当にお仕事できる人なんですね。尊敬しちゃう。私も勉強したら桜井さんみたいになれるかしら?」

ウキウキしながら、馬場さんは自分のデスクに戻るとパソコンを操作し始めた。

「馬場さんはやる気は凄いんだけどね。まだまだしっかり勉強してもらわなきゃな。」

お兄さんはそっと馬場さんの方を見やる。

「桜井さんは営業の横山さんと組んでいるんだってね。彼と昔仕事をした事があってね。 彼にしごかれたんなら、実力があって当たり前なんだけど。」

「はい、横山さんに良いように使われてます。さっきの構造面の指摘もちゃんとしないと怒られます。出来るか出来ないかを確認する前に、施主にぬか喜びをさせるなと。」

「やっぱりあなたにここに来てほしいな。出来れば典弘と一緒になって。」

私と典弘は顔を見合わせる。

「だって恋人同士なら、別れる可能性もあるわけでしょ?そうすれば、お互いここに居づらくなる。それなら腹くくって、一緒になってくれると俺は助かる。どうだ?典弘。俺は桜井さんなら、すぐにでも妹になってもらいたいくらいだ。」

やっぱり兄弟だ。
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